【HSK6級語法】“凡是”と“所有”はどう違う?ハイレベルな理解で一歩先の中国語を!
こんにちは、このめです。
みなさん中国語の勉強はどれくらい進んでいらっしゃるでしょうか。
語法の問題に関して、中国語を勉強していれば誰でも一度は悩むことがあると思います。
単語帳を必死に何周もして、単語の意味を覚えたのは良いものの、実際にどう使えば良いか分からないという経験をされている方もいるかもしれません。
そのような語法問題の中でも、今回は“凡是 fánshì”と“所有 suǒyǒu”の違いについて扱っていきます!
共通点
これらの単語の違いを見ていく前に、まず共通点を確認しておきましょう。
“凡是 fánshì”と“所有 suǒyǒu”は、どちらも「一つの例外もない」ことを表します。
いずれも「すべての」と翻訳する場合が多いと思います。
文章によっては、入れ替えが可能です。
例えば、
- 凡是/所有上课的学生,都要带笔记本。=すべての授業に出席する学生は、ノートを持ってくる必要がある。
このように、“凡是”と“所有”で入れ替えが可能であることがあります。
相違点
さて、ここからは本題となる相違点を確認していきましょう。
“凡是”と“所有”には主に3つの相違点があります。
以下で詳しく見ていきましょう!
名詞との組合せ
1つ目の相違点は「名詞との組み合わせ」に関してです!
簡単にはいずれも「一つの例外もない」ことを表していますが、“凡是”と“所有”ではその後に続く名詞に関して強調するところが異なります。
“凡是”は「ある特定の範囲」を強調するため、特定の性質を持つ名詞と組み合わせて用いられます!したがって、意味が限定されない名詞(东西,事情,事物など)とは組み合わせて用いることはできません。
一方で、“所有”は意味が限定されない名詞とも組み合わせることができます!
凡是:特定の性質を持つ名詞と組合せ
所有:意味が限定されない名詞とも組合せ可能
ただし“凡是”であっても、“凡是发生的事情”など、定語などで名詞の意味が限定される場合は、“东西”,“事情”,“事物”などと組み合わせることも可能です。
それでは例文を見ていきましょう!
例文
- 凡是邮票我都要。=切手であればすべて欲しい。
- 凡是认识他的人,没有不称赞他的。=彼を知っている者であれば(誰でも)、彼を称賛しない者はいない。
- 把所有的东西都放在箱子里。=すべてのものを箱の中に入れる。
2つ目の例文は辞書や教科書に多くそのままの形で採用されています!
~“凡是”のよくある組合せ~
“凡是…都…”:「すべて…は、例外なく…」
“凡是…就…”:「すべて…は、例外なく…」
“凡是…一律…”:「すべて…は。一律に…」
“凡是…没有不…”:「…ならすべて、…でないものはない」
動詞との組合せ
2つ目の相違点は「動詞との組み合わせ」に関してです!
“凡是”は副詞なので、動詞とも組み合わせて使うことができますが、“所有”は形容詞であり、名詞を修飾することしかできず、動詞とは組み合わせて使うことはできません!
凡是:動詞と組合せ可能。
所有:名詞を修飾するのみで動詞と組合せできない。
それでは例文を見てみましょう!
例文
- 凡是收到这个标题的邮件,请不要打开。=この見出しのついた郵便物は、すべて開けないでください。
この例文では、“收到”が動詞、“这个标题的邮件”が名詞となっています。
また、ここで“凡是”に代わって“所有”を使うことはできないのであらためて注意しましょう!
まとめ
以上をまとめると、以下のようになります!
凡是 | 所有 | |
---|---|---|
名詞との組合せ | 特定の性質を持つ名詞と組合せ | 意味が限定されない名詞とも組合せ可能 |
動詞との組合せ | ◯ (動詞と組合せ可能) | × (名詞を修飾するのみ) |
いかがでしたか?
意外と文章を読む際には気にしていない方でも、いざ自分で使うとなると間違って使ってしまうものです。
“凡是”と“所有”の違いはそんなに難しくないので、ぜひこの機会にしっかりと確認してみてください!
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