【HSK6級語法】“体谅”と“原谅”はどう違う?ハイレベルな理解で一歩先の中国語を!
こんにちは、このめです。
みなさん中国語の勉強はどれくらい進んでいらっしゃるでしょうか。
語法の問題に関して、中国語を勉強していれば誰でも一度は悩むことがあると思います。
単語帳を必死に何周もして、単語の意味を覚えたのは良いものの、実際にどう使えば良いか分からないという経験をされている方もいるかもしれません。
今回は、“体谅 tǐliàng”と“原谅 yuánliàng”の違いについて扱っていきます!
共通点
これらの単語の違いを見ていく前に、まず共通点を確認しておきましょう。
“体谅 tǐliàng”と“原谅 yuánliàng”は、いずれも「(相手を)理解してあげる」というニュアンスがあります。
似ている単語同士ですが、“体谅”と“原谅”は一般に入れ替えて用いることはできません!
最大の共通点
“体谅”と“原谅”の最大の共通点は「どちらの単語も動詞としての用法がある」ことです。
相違点
ここからは本題となる相違点を確認していきましょう。
“体谅”と“原谅”には主に2つの相違点があります。
以下で詳しく見ていきましょう!
意味
1つ目の相違点は「意味」に関してです!
“体谅”は「思いやる」「(他人の)気持ちを理解する」など、他人の身になって物事を考えることを表します。
また、程度副詞(“很”,“非常”など)を加えることができます。
一方で、“原谅”は人のうっかり、過失、間違いなどに対して(事情を踏まえ)理解を示し、「許す」「勘弁する」などと訳されることが多いです。
また、程度副詞は加えることができません。
体谅:他人の身になって物事を考える。
原谅:人の過失、間違いなどに対して理解を示す。
それでは例文を見ていきましょう!
例文
- 充分体谅别人的困难。=他人の困難を十分に思いやる。
- 她心肠好,很能体谅人。=彼女は気立てが良く、人の気持ちをよく理解できる。
- 我的家离公司很远,孩子又小,老板很体谅我,允许我晚半个小时上班。=私の家は会社から遠く、子どもも小さいため、上司が私に気遣い、30分遅れでの出勤を許している。
- 他已经承认了错误,希望大家原谅他。=彼は間違いを認めたので、皆には彼を許してやってほしい。
- 他要求自己很严格,对错误一点儿都不原谅。=彼は自分自身に対しとても厳しく、少しの過ちも容認しない。
- 虽然这次我原谅了他,但他并没有就此改正自己的错误。=今回私が彼を許したにも関わらず、彼はこれで自分の間違いを全く改めなかった。
重叠形式(動詞の重ね型)
2つ目の相違点は「重叠形式(動詞の重ね型)」に関してです!
“体谅”はABAB型にできます!(したがって重ね型は“体谅体谅”となります。)
一方、“原谅”は重ね型にすることはできません。
体谅:ABAB型で用いることが可能。
原谅:重ね型にはできない。
例文
- 他家确实有特殊情况,你就体谅体谅他吧。=彼の家は確実に特殊な状況にある、彼のことを少し思いやってあげなさい。
重ね型とは“看”を“看看”、“考虑”を“考虑考虑”のように、単語を重ねることで、語気を和らげるなどの効果があります。“動詞の重ね型"(東京外国語大学言語モジュール)に簡単な解説があるので、心配な方は確認しておきましょう。
まとめ
以上をまとめると、以下のようになります!
体谅 | 原谅 | |
---|---|---|
意味 | 「思いやる」「気持ちを理解する」 他人の身になって物事を考える | 「許す」「勘弁する」 人の過失、間違いなどに対して理解を示す |
重叠 | ABAB型(体谅体谅)で用いることが可能 | 重ね型にはできない |
いかがでしたか?
この2つの他に、“谅解”なども似た単語として挙げられます。
“谅解”とは別の機会に比較しますので、まずはこの2単語の違いをしっかりと確認しましょう!
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