【HSK6級成語】“津津有味”の意味や使い方を解説!成语の攻略で中国語の理解に更なる深みを!
今回は“津津有味 jīnjīn-yǒuwèi”の意味・用法などを解説していきます!
“津津有味”はHSK6級レベルの成語の一つです!
意外と多く見かける成語ですので、しっかりと確認しましょう。
意味
興味津々に、味わい深く
“津津有味”は「味わい深く/おいしく(食べる)」や「興味を持って(話す)」という意味で用いられ、「興味津々に」や「味わい深く」ということを表します。
褒め言葉なので、プラスの意味で用いられます。
(プラスの意味なので、「楽しんで」のような意味も含まれています。)
発音は“jīnjīn-yǒuwèi”
発音は “jīn jīn yǒu wèi” (“jin1 jin1 you3 wei4″) となります。
声調までしっかりと確認しましょう。
ちなみに、北京では通常「儿化(アル化)」して、“津津有味儿 jīnjīn-yǒuwèir”と発音します。
成語の構成
“津津有味”は“津津”と“有味”から成ると考えられます。
- 津津:興味が強い様子
- 有味:味がある、興味がある
ちなみに、日本語の「興味津々」の「津々」は「溢れて尽きることのない様子」という意味だそうで、どうやら中国語とは異なるようです。(詳しくは分かりません…)
中国語で表すなら以下の通り。
- 津津:兴趣浓厚的样子
- 有味:有兴趣
(味:兴趣)
したがって、「興味関心がとても強い」という意味になります。
実用上は「興味津々」の意味で覚えてしまって問題ありません。
使い方
用法
動詞
“津津有味”は、状態形容詞性の成語です。
目的語をとることはありません。
先ほどの意味で「興味津々」ではなく、あえて「興味津々に」としたように、“津津有味”を使って「~に興味津々である」と言うことはできません。
「~に興味津々」と表現したい場合は、
- 对…很好奇:…に好奇心がある
- 对…特别感兴趣:…にとても興味がある
- 对…特别注意:…にとても注意を払う
- 特别注意…:…にとても注意を払う
などのような表現が考えられます。
谓语(述語)
“津津有味”は谓语として用いることができます。
谓语とは述語のことです。
例えば、以下のように用いることが可能です。
ちなみに、語尾に“的”をつけても大丈夫です。
- 他津津有味的。
Tā jīnjīnyǒuwèi de.
彼は興味津々だ。
実際にはこの例がそのまま用いられることはなく、「~であるにも関わらず興味津々だ」など、長い文章の一部分として登場します。
そもそも谓语として用いることが少なく、以下の3つの用法(特に状语・补语)で使われることが多いように感じられます。
定语(連体修飾語)
“津津有味”は定语として用いることができます。
定语とは名詞を修飾するもの(連体修飾語)のことです。
用法としては、以下のようになります。
- “津津有味”+“的”+名詞
“的”は普通省略されず、“津津有味的…”となります。
状语(連用修飾語)
“津津有味”は状语として用いることができます。
状语とは動詞・形容詞を修飾するもの(連用修飾語)のことです。
用法としては、以下のようになります。
- “津津有味”+(“地”)+動詞/形容詞
“地”は省略可能です。
(省略されていないことが比較的多いです。)
补语(様態補語)
“津津有味”は様態補語として用いることができます。
様態補語は動詞や形容詞の後に“得”を伴って、動作や状態などを具体的に説明する補語のことです。状態補語や程度補語などとも呼ばれることがあります。
用法としては、以下のようになります。
- 動詞/形容詞+“得”+“津津有味”
「動詞/形容詞+“得”+“津津有味”」は一番よく使われる用法なので、必ず抑えておきましょう!
誤った用法
程度副詞
“津津有味”は“很”、“有点儿”、“非常”などの程度副詞と組み合わせて用いることはできません。
否定形
また、“不”や“没(没有)”によって否定形にすることもできません。
用例
- 第一次吃北京烤鸭,他吃得津津有味。
Dìyīcì chī běijīng kǎoyā, tā chīde jīnjīnyǒuwèi.
初めて北京ダックを食べたとき、彼は味わい深げに食べた。
- 他讲了许多故事,我们听得津津有味。
Tā jiǎngle xǔduō gùshì, wǒmen tīngde jīnjīnyǒuwèi.
彼がたくさんの物語を話し、私たちは興味津々に聞いた。
- 她津津有味地看着电影。
Tā jīnjīnyǒuwèi de kànzhe diànyǐng.
彼女は興味津々に映画を見ている。
- 他的手机整天都在响,而他却还始终津津有味的,真奇异!
Tāde shǒujī zhěngtiān dōu zàixiǎng, ér tā què hái shǐzhōng jīnjīnyǒuwèi de, zhēn qíyì!
彼の携帯電話は一日中鳴っているが、それでも彼は終始楽しげにしている。なんて風変わりなんだ!
搭配(組合せ)
“津津有味”には使われるパターンがあるので、よく使われる組み合わせを覚えておけば、何も考えずに意味を理解できるようになります!
补语(様態補語)
吃得津津有味 | 味わい深く食べる |
喝得津津有味 | 味わい深く飲む |
听得津津有味 | 興味津々に聞く |
看得津津有味 | 興味津々に見る |
读得津津有味 | 興味津々に読む |
说得津津有味 | 興味をもって話す |
谈得津津有味 | 興味をもって話す |
讲得津津有味 | 興味をもって語る |
做得津津有味 | 興味をもって行う |
补语の場合は、ほとんどお決まりのパターンです。
上の組み合わせのいずれかであることが、ほとんどとなります。
状语(連用修飾語)
津津有味地吃 | 味わい深く食べる |
津津有味地喝 | 味わい深く飲む |
津津有味地听 | 興味津々に聞く |
津津有味地看 | 興味津々に見る |
津津有味地读 | 興味津々に読む |
津津有味地(跟…)聊 | 興味津々に(…と)話す |
津津有味地讲解 | 興味をもって説明する |
津津有味地讨论 | 興味をもって話す |
津津有味地欣赏 | 興味をもって鑑賞する |
状语の場合、後ろに目的語を取れる動詞がくることが多いです。
例えば“津津有味地吃”であれば、“津津有味地吃……”で「……を味わい深く食べる」となることが多いです。
また、組み合わせについて、上記以外のものも多く考えられます。
類義語・対義語
類義語
兴致勃勃 xìngzhìbóbó
興味津々である。興味が溢れている。ウキウキしている。
饶有兴趣 ráoyǒuxìngqù
特別に興味深い。
有滋有味 yǒuzīyǒuwèi
味わい深い。趣があって美味しい。生き生きとして楽しげである。ある事へ関心を抱く。
対義語
味同嚼蜡 wèitóngjiáolà
蝋を噛むように全く味がしない。言葉や文章が無味乾燥である。
索然无味 suǒránwúwèi
融通が利かず面白味がない。味わいや面白味がなく、人の興味を失わせる。つまらない。
枯燥无味 kūzàowúwèi
無味乾燥である。
出典
明·朱之瑜《朱舜水集·答野节书之十七首》:“佳作愈;读愈觉津津有味;可见理胜之文;大胜他人词致美好也。”
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