【HSK6級成語】“莫名其妙”の意味や使い方を解説!成语の攻略で中国語の理解に更なる深みを!
今回は“莫名其妙 mòmíngqímiào”の意味・用法などを解説していきます!
“莫名其妙”はHSK6級レベルの成語で、最頻出成語の一つです!
HSK4,5級レベルの文章でもかなりよく見かける成語ですので、しっかりと確認しましょう。
意味
全くわけがわからない、何がなんだかわからない
“莫名其妙”は「そのことの奥深く微妙なところを説明できない」や「物事がおかしくて道理が説明できない」という意味で用いられ、「物事が奇妙でわけがわからない」ということを表します。
また、「常識では理解できない」という意味で用いられることもあります。
ここでの「わけがわからない」というのは、「おかしい」という批判的なニュアンスを含んでいることが多いです。(「どういうことなんだろう」のような意味では使えません。)
“莫名其妙”は“莫明其妙”と表記されることもあります。
どちらも同じ意味ですが、“莫名其妙”と書くのが一般的です。
発音は“mòmíngqímiào”
発音は “mò míng qí miào” (“mo4 ming2 qi2 miao4″) となります。
声調までしっかりと確認しましょう。
成語の構成
“莫名其妙”は“莫名”と“其妙”から成ると考えられます。
- 莫名:説明ができない
- 其妙:その中の奥深く微妙なところ
中国語で表すなら以下の通り。
- 莫名:说不出(原因)
- 其妙:其中的奥妙
したがって、「その中の奥深く微妙なところを説明できない」という意味になります。
実用上は「わけがわからない」「おかしい」という意味で覚えてしまって問題ありません。
使い方
用法
状態形容詞
“莫名其妙”は、状態形容詞性の成語です。
目的語をとることはありません。
谓语(述語)
“莫名其妙”は谓语として用いることができます。
谓语とは述語のことです。
例えば、以下のように用いることが可能です。
ちなみに、語尾に“的”をつけても大丈夫です。
- 这件事莫名其妙(的)
zhèjiàn shì mòmíngqímiào (de)
このことはわけがわからない(おかしい)
定语(連体修飾語)
“莫名其妙”は定语として用いることができます。
定语とは名詞を修飾するもの(連体修飾語)のことです。
用法としては、以下のようになります。
- “莫名其妙”+“的”+名詞
“的”は普通省略されず、“莫名其妙的…”となります。
状语(連用修飾語)
“莫名其妙”は状语として用いることができます。
状语とは動詞・形容詞を修飾するもの(連用修飾語)のことです。
用法としては、以下のようになります。
- “莫名其妙”+(“地”)+動詞/形容詞
“地”は省略可能です。
补语(様態補語)
“莫名其妙”は様態補語として用いることができます。
様態補語は動詞や形容詞の後に“得”を伴って、動作や状態などを具体的に説明する補語のことです。状態補語や程度補語などとも呼ばれることがあります。
用法としては、以下のようになります。
- 動詞/形容詞+“得”+“莫名其妙”
程度副詞+“莫名其妙”
“莫名其妙”は“很”、“有点儿”、“非常”などの程度副詞で修飾して用いることが可能です。
- 很莫名其妙
- 有点儿莫名其妙
- 非常莫名其妙
また、“不”によって否定する“不莫名其妙”という使い方もできます。
- 不莫名其妙
ちなみに、“没(没有)莫名其妙”という言い方はありません。(“莫名其妙”は名詞ではないため。)
用例
- 他这一番话,真让人莫名其妙。
Tā zhè yìfān huà, zhēn ràngrén mòmíngqímiào.
彼のこの話は、本当に人を困惑させた。
- 他总是莫名其妙地发脾气。
Tā zǒngshì mòmíngqímiào de fā píqì.
彼はいつもわけもわからず癇癪を起こす。
- 她莫名其妙地哭了起来。
Tā mòmíngqímiào de kūle qǐlái.
彼女はわけもわからず泣き出した。
- 我真的被他说得莫名其妙。
Wǒ zhēnde bèi tā shuō de mòmíngqímiào.
私は彼の言葉に本当にわけがわからなくなった。
- 他说好来又不来,真有点儿莫名其妙。
Tā shuō hǎo lái yòu bù lái, zhēn yǒudiǎnr mòmíngqímiào.
彼は来ると言ったのに来ないなんて、本当にちょっとわけがわからない。
- 莫名其妙的变化。
mòmíngqímiào de biànhuà.
不可解な変化。
- 真是莫名其妙。
zhēnshi mòmíngqímiào
本当にわけがわからない。
類義語・対義語
類義語
无缘无故 wúyuánwúgù
何の理由も原因もない。何のいわれもない。
不可捉摸 bùkězhuōmō
変化が一定でなく、予測不能である。とらえどころがない。
岂有此理 qǐyǒucǐlǐ
そんなバカなことがあろうものか。そんな道理があるか。言語道断である。もってのほかだ。冗談ではない。
咄咄怪事 duōduōguàishì
咄咄怪事(とつとつかいじ)。きわめて奇怪である。人を驚かせる理解の難しいこと。
大惑不解 dàhuòbùjiě
大惑不解(たいわくふかい)。大いに迷い惑って理解不能である。己の(心の)惑いのわからない者は、一生かかっても真理を悟ることはない。
対義語
恍然大悟 huǎngrándàwù
翻然大悟(ほんぜんたいご)。恍然大悟(こうぜんたいご)。突然悟る。突然何かに気がつく。突然理解する。目からうろこが落ちる。
※HSK6級レベルの成語です。
义正辞严 yìzhèngcíyán
正当な理由を踏まえており、言葉遣いが厳正で力強い。
洞若观火 dòngruòguānhuǒ
火を見るより明らかである。誰の目にも明らかである。
言之成理 yánzhīchénglǐ
言うことが理にかなっている。
事出有因 shìchūyǒuyīn
物事の発生には原因がある。
出典
清·吴趼人《二十年目睹之怪现状》第十五回:“我实在是莫名其妙,我从那时得着这么一个门生,连我也不知道。”
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